②絵画の種類
◆緑青
山水中の樹木及草花の葉等に用いる緑色の絵具をいう。
◆白緑
主として木葉を描出するに用いる所の、少しく白味を帯びたる緑色の絵具なり。
◆朱
多く人物画に使用する朱色の絵具なり。
◆紅脂
赤色の花等を描くに用いる赤色の絵具なり。
◆代赭
樹木の幹、山水中の道路、岩石、人物の肉体等を描くに用いる所の茶色の絵具なり。
◆胡粉
白き色を出すに用いる絵具なり。
◆藍
主として青色を現わすに用い、又は緑色を出さんとする時に雌黄と混合して用いる事ある、藍色の絵具なり。
◆紺青
濃厚なる瑠璃色を出すに用いる絵具なり。
◆群青 瑠璃色の薄きもの、乃ち御納戸色を出すに用いる絵具なり。
◆金泥
これは純金を粉末にしたるものにして、主として人物画に用い、又此金泥にて画の余白の所へ、霞の如く隈取る事あり、之を称して泥引又は泥隈という。
◆その他
丹、朱土、紅柄、銀泥、黄土等あり。且欧州より種々の絵具輸入せられ、又本邦にでも、種々の色料発明せられたるも、何れも一長一短ありて、未だ画家の賞用する所とならざるを以て、之を略す。