②書画 描画略

(1)一般的の画

◆着色 
墨を以て骨子となるべき部分又は輪郭等を描き、其他の部分に彩色を施したるものをいう。

◆極彩色 
濃厚なる絵具、乃ち群青、緑青等の類を以て、微細の点に迄彩色をなせるもの。

◆淡彩 
墨を以て大体を書き、その中の或部分或部分に、極淡泊に着色したるもの。

◆水墨 
単に墨のみを用いて描き、何等の着色を加えざるものにして、世の所謂墨絵の事なり。

(2)山水画

◆緑青 
山岳、岩石、樹木等を群青、緑青、白緑等を用いて着色するをいう。

◆浅絳 
絵の大部分は墨にて画き、淡く代赭にて着色せるものの事なり。

◆金壁 
尤も濃厚なる青緑山水の上へ、更に金泥を以て山の皺又は岩石等を描きたるものをいう。

(3)人物画

◆白描 
何等の着色をもなさず、単に墨にて輪郭のみを描きたるものをいう。

(4)花鳥画

◆没骨 
最初より絵具にて画き、墨にて輪郭を作らざるもの、又之を「ツケタテ」ともいう。

◆勾靭 
墨にて輪郭を造り、然る後絵具にて着色したるものをいう。