⑤書画 切地の称呼

◆金襴 
金糸を混織したる上品なる織物。

◆絽金襴 
絽の様に織りたる金襴。

◆竹屋町 
絽金襴に比しヨリ多く目の粗き金襴の事。

◆緞子 
種々なる模様を織り出したるもの。

◆金入り緞子 
金糸を混織したる緞子なり。

遠州緞子 
普通の緞子よりは、やや太き糸を以て織りしもの、緞子の一種なり。

◆都緞子 
幾分か綿糸を交織したる緞子。

◆繻珍 
種々なる色糸を以て、模様を織りたる絹織物をいう。

◆金入り繻珍 
金糸を交織したる繻珍。

◆唐繻珍 
志那にて製織したる繻珍の事。

◆綿珍 
綿糸にて織りし繻珍をいう。

◆パー 
茶色か又は景色の無地の絹織物の事。

◆斜子 
衣服用の斜子と同じ無地の織物。

◆太袿 
節のある太き糸にて織りし、袖の如き無地の絹織物の事。

◆細袿 
細き糸にて織りし無地の絹。

芭蕉布 
芭蕉の繊維を以て織りたるもの。

◆蝋箋 
種々の模様を打出したる、光沢ある一種の古き紙にして、蝋を引きたるものなり。

◆揉み紙 
手にて揉み、不規則なる雛模様を作りたる紙の事。

◆袿唐紙 
太袿に似たる模様を有する紙。

◆栗皮茶 
濃き茶色が猶其上にやや黒みを帯びたる紙なり。