仏生会 茶会

4月8日は仏生会です。灌仏会降誕会花祭りとも言いますね。

お釈迦様のお生まれになったルンビニのお話からお茶会が始まりました。

灌仏桶を置き、甘茶を満たす。誕生仏の像をその中央に安置し、柄杓で像に甘茶をかけて祝います。
甘茶をかけるのは、釈迦の誕生時、産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだとの伝説に由来するのです。
ルンビニはネパールの南部タライ平原にある小さな村です。
母親の摩耶夫人がお産のために実家へ里帰りする途中にルンビニの花園で休んでいた時に夫人の脇の下より姿を現し誕生されました。
「香炉卓」に「天龍寺青磁 皿」に菊、カーネーション、ガーベラ、ポピーなどを浮かべて花園を。

寄付きは勝野 范古「蓮華小禽図」
勝野范古は、南蘋派写実画、主に京都で活躍、花鳥走獣墨竹をよくする。また篆刻も能くする。宝暦明和頃長崎の人

本掛けは、上司 海雲「華 野に山に春夏秋冬うるわしく世界をかざる唯心のはな」
華厳宗東大寺百九十四世別当華厳宗管長東大寺百八十三世永純の三男。昭和五十年歿六十八歳奈良生。

天目茶碗にて献茶を行います。
山本 一如「紫交趾 青海波 皆具」
淡海せ々 陽炎園 「色絵 春ノ野 茶碗」
満之 「赤絵 金襴子 茶碗」
銘無し「透木釜」

菓子は博多松屋「鶏卵素麺 たばね」
沸騰した砂糖に卵を線のように入れていき、素麺のように仕上げる九州の南蛮渡来の銘菓です。
ポルトガル語で「卵の糸」という意味のお菓子を博多の商人たちが真似したのが始まりです。
菓子器は、青木 木米(造) ・ 僧 良寛(書)「百花春 御本手 菓子鉢」

上田 哲也「染付赤絵 蓮文 四角 重箱」

「アカシア材 蓮彫 中棗」
お棗も重箱も蓮の文様で、花祭を彩ります。

毎度お稽古後には茶会記を作成し勉強会も行っています。

路地には桜を散らして。
花やかで西の風を感じるお茶稽古でした。