雛の節句

一日遅れとなりましたが、今年も雛節句のお茶のお稽古を迎えることが出来ました。
掛物はお雛様、立雛が一般的ですが、
少し趣向をこらして
源氏物語五十四帖の小色紙絵を、掛物にいたしました。
その中でも一番格式が高い「葵の上」を掛けています。


花は蓮の庭先の侘助
朱色が鮮やかです。
花入は 「手付 花生」益田 克徳 作
一輪挿すだけが、一番難しいです。

香合はお雛様にぴったりの「烏帽子の香合」雅風 作

茶杓 銘「うすれ日」

風炉先は 「金粉散遠山 桑縁 風炉先」
高さが丁度よい、とお言葉を頂きました。

今日はお棚を用いず、
真塗 手桶水指を。
風炉先の色合いのおかげで、
とても格調高く、かつ粋な感じを受けました。

釜は 住器「松地紋 透木釜」

炉縁は 「布目摺上 炉縁」中谷 光哉 作

棗は 「輪島塗蒔絵 扇面流し 大棗」高崎 秋峰 作
華やかな大ぶりのお棗です。

蓋置は ぼんぼりの蓋置

お茶碗は 「笛と琴絵茶碗」です。
絵柄のイメージで頂きましたが、
殿方の手にほどよい大きさでした。

一方、「夢風翁作 茶碗」
孤高の芸術家と言われた、藤井 達吉作のお茶碗は
小ぶりで深めのもので、私の手にしっとり馴染むものでした。

主菓子は 鶴屋吉信 「桃李」
いつもなら前もって予約しないと、人数分は難しいのですが、
この日はお雛様当日でたくさん用意されていたのでしょう。
皆さん朝からどんどんお求めに。

ー桃李不言下自成蹊ーがすらすら出てきたら漢文で
苦労された方?得意だった方?
柔らかめなので、鉢から頂く時に気をつけないといけません。

菓子器は
「古赤絵 八角鉢」十二代 永楽 善五郎 和全(造)
 十四代 永楽 善五郎 得全(箱書)
 形がよかったのですが、色がお菓子と重なってしまいましたね。

干菓子は先生がお持ち下さった、
いちごの砂糖漬
思ったよりも甘すぎず、さっぱりしゃっきりしていて
美味しく頂きました。

干菓子には 「縁紅青塗干菓子皿」
いちごの赤が映えます。

次は端午の節句
さて、どんなお軸、お道具をそろえましょうか。