今年も中秋の名月を拝めて幸せでした。
過日 名残の茶会でお稽古をいたしました。
寄付には 野崎 幻庵 「雲きりの たなびき消る 秋かせに いざよひのぼる 山のねの月」
端麗な月のイメージでした。
本床には 彫刻家の平櫛 田中 「山雲明月無今古」。
この方の書は本当に好きです。堂々とした満月のイメージです。

花は虫籠に スタッフが丹精した茶花をいけてくれました。
嵯峨菊、尾花、水引草、紫式部
秋は一段とお花と籠の組み合わせが楽しくて、一段と力が入りませんでしょうか。

香合は 室町時代と思われる、「時代 鎌倉彫 菊 香合」
以前も登場いたしましたが、やはりこの季節これ以上の組み合わせが思いつきません。

お棗は 月が映える闇として、
辻 石斎「真塗 棗」
今回一押しの存在感は風炉です。この迫力ごらんください。
畠 春斎「鉄 窶 風炉
釜は「七宝地紋 尾垂釜」とあわせてみました。

この時期ならではの細水指。清和「萩 細水指」が色合いもぴったりでした。

茶杓は 吉田 高仙(造)長谷川 寛州(識・筒箱書)「銘 武蔵野 茶杓
尾花が揺れる月夜が浮かびましょうか。

お茶碗は 十代 長岡 空處「楽山焼茶碗」と 陽炎園「膳所焼 沓形茶碗」
沓形の発想が面白いですね。
あと組み合わせ自慢として、今回お菓子が今木屋さんの「松茸」なのですが、
それにぴったりの
「高取 手付菓子器」いかがでしょうか?
干菓子にはご存じ 末富「ふのやき」を栗の高坏にていただきました。
皆様、炉開きの準備にお忙しい頃、蓮のカタログ最新号で お道具のお仲間に入れて頂けますればありがたく存じます。