平成最後の初釜は 久しぶりの雨の中 行われました。
お軸と道具を選んだ後、京都の美味しい招福楼の十二ヶ月風流弁当を頂きながら、
ああお酒があればもっと、などと和やかな内に始まりました。
お椀はすてきなお盆に載せて頂きました。
寄付には梅沢 晴峨の「中三番叟 左千歳 右翁 三幅対」のひとつをかけました。
筑後柳川藩の江戸詰御抱絵師で、江戸木挽町狩野家晴川院養信に師事しました。
一気に能舞台にいる様なきりっとした心地となりました。
本床には 今年の宮中歌会始の御題となりました「光」にあわせて
妙心寺派管長六百三十二世 山本 玄峰「寿光」となりました。
花入は主自ら青竹を尺八に整え、蓮の白侘助、紅梅で、紙釜敷の紅白と合わせました。
香合はその名も愛らしい 竹内 作二「お福 香合」
釜は 角谷 莎村 どっしりと、それでいてやわらかな雰囲気もいたします。
炉縁は 「時代 桑炉縁」
茶杓は 海野 宗泰(造)武田 士延(筒箱書)「妙喜庵宝暦年代の古竹を以て
銘 千年寿 竹 茶杓」
富貴(造)瑞應海母(漆書)
お茶碗は、「祖母懐 茶碗(三島 筒茶碗)」
珍しい筒茶碗。
もう一つは 九代不昧流家元 有沢 宗滴。
絵柄が愛らしいです。
加藤 民吉、吉左衛門景遠の次男、肥前の染付磁法を伝え瀬戸の陶祖と讚えらる方です。鮮やかです。
「夜寒焼 山水染付 菓子器」こちらに 京都 政秋「ときわ木」を。
干菓子は 長野 山屋御飴所 「堂々引きねき飴」
これは添加物なしで、素朴でとまらない、口にとける美味しさです。
二代 村瀬 治兵衛「独楽 干菓子器」に。
あまり美味しくて写真を撮り忘れてしまいました。
「朱塗 小松 干菓子器」朱に、季節限定版「松崎煎餅」が映えます。
いつになく暖かな初釜でした。
来月はもう春めいているでしょうか。