鬼遣いの茶会

一月も今日が最後という日に、鬼遣いの茶会を開きました。

炉開き以来、久しぶりのお茶会です。

昨日とうってかわって北風が肌寒い中、鬼遣い節分の趣向といたしました。

寄付には、益田 克徳「椿之図」を。

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椿の図

この方は数寄者益田鈍翁の弟君にあたります。

鑑識に長じ、兄君鈍翁とともによく茶会を行われたそうです。

 

本床には、高畑 式部(筆)五代 福田 隋竹庵(箱書)「お福 自画賛

七ふしの/竹のふしふし/千世こめて/ふくやおふくが/ふときふえのね」

太田垣蓮月と共に桂門女流として名高い方です。

箱書は、藪内流宗匠 四代節庵宗匠のお子です。

 

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お福 

花入れは 山崎如悦「二重切煤竹 花入」

日本茶道学会 田中仙樵甥御さんにあたります。

店の紅梅を添えました。

連日の暖かさで、散ってしまうのではないかとはらはらいたしました。

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本床

香合は 川崎 和楽「鬼之忘れ形見 黒楽 香合」
 

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「鬼之忘れ形見 黒楽 香合」

忘れ形見とは 鬼の金棒です。

 

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織部 筋釜


釜は、初代 畠 春斎「織部 筋釜」

このお釜はどんな趣旨の会でも しっかり受け止めてくれる存在です。

 

炉縁は「掻合 面青海波蒔絵 」

 岡本 陽斎「春秋 棗」

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春秋 棗

北川 永斎(上絵師)「神戸薩摩 砂金袋 水指」

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砂金袋 水指

華やかな金運招く水指となりました。

 

お茶碗は 十代 上林 清泉「茶の花画 筒茶碗」

この方は、幕末期の宇治茶師、本業たる茶師の仕事のみならず、宇治で、「茶の木人形」と呼ばれる人形を創案されました。茶の古木を値付けほどの茶摘女の姿に彫り、彩色を施したもので、奈良人形(一刀彫)に似た趣きがあります。

また画筆にも優れた清泉は多くの絵画を遺しています。

享和元年美濃岩村の金森家(茶人・金森 宗和)の家系に生まれ、文政十一年上林牛加家の養子となられています。 明治三年歿

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菜の花画 筒茶碗

 

小春「刷毛目 花三嶋 茶碗」

三島茶碗にはいくつか種類がありますが、このお茶碗は 刷毛、花、檜垣等、

ひとつで楽しむことができます。

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刷毛目 花三嶋 茶碗

主菓子は たねや「厄除 饅頭」

節分にちなんで升に合わせました。

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厄除け饅頭



お干菓子は 京都緑樹庵 梅あられ金平糖と 節分豆です。

へぎ四方盆に お年の数だけ、ともいきませんが、皆さんと和気藹々と頂きました。

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節分豆と梅あられ

 

来月はお雛様を予定しておりますが、お花がこの暖かさでどうなるでしょうか?

カタログ最新号の受付も始まりました。

春のお道具書画満載です。

是非ともご高覧下さいませ。