百花繚乱の茶会 平和を願って

世界平和への祈りをこめて、百花繚乱の茶会を

開きました。

寄り付きには 常信斎 「群燕ノ図」を。

寄り付き

本床には 「萬国春」三宅 康高

三河田原藩四代藩主。田原藩三宅家七代。

花開万国春 はなひらきてばんこくのはる

春の爛漫さを象徴し、大雅に限らず好まれてよく揮毫される句。

臨済宗の名のもととなった唐時代の禅僧 臨済義玄の語録

臨済録』の一節

本床 其の二

山の花々を投げ入れた様に、久留米躑躅と白山吹を

油滴天目 花瓶へ 

「昭和百萬塔 香合」大野 可圓

百萬塔とは、天平年間称徳天皇が国家安穏を願って百萬基

作らせたことから、この名がある。

 

釜は「肩七宝 透木釜」佐藤 清光 

炉縁は 高台寺蒔絵

釜、炉縁




藤棚 茶碗

今が見頃の藤の花を 八田 円斎 の茶碗で。

象嵌 蘭 茶碗

伊東 慶 の茶碗では 涼やかな蘭の花を。

 

茶杓は 「銘 吉野 茶杓

西川 楳玄(造)立花 大亀(筒箱書)

 

荒井 正春の 「白漆花筏 棗」

水面に散った花びらが連なって流れていくのを筏に見立てて。

花筏 棗

対州 建水」玖須 朋弘

たいしゅうとは、対馬国の呼び名であったもの。

対馬焼の陶業は大変古く、出土片から遠く新羅百済の時代に土器を作っていた

と推定されている。のちに宗家の先祖がこの島に来た時以来、

桟原(さじきはら)氏が代々土器つくりを継いでいったと伝えられています。

対州 建水」

主菓子

「桜ういろう」菱文 

小田原、名古屋、京都、山口などの名物。

私の好きな和菓子のひとつです。

うるち米、氷砂糖を細かく砕いた物混ぜ、

これをぬれぶきんを敷いた蒸籠(せいろう)の中に、

2センチメートルの厚さになるまでふるい込んで蒸し、

蒸し上げれば白ういろうができます。

室町時代には黒糖を用い、黒糖ういろうが本来のういろう餅で

あったといわれています。

 

「すはま団子」豆政

菓子を切った際の切り口が、海上の島が干潮で砂洲が三方に

現した姿の「州浜」にそっくりだから名付いた由。

京都の茶団子と並ぶ、名物三色団子。

赤・黃・緑色の団子を串に刺したもの。

豆政のものは国産きなこと水飴を使用。

 

「寄木蘭画 丸盆」を干菓子器として。

ここにも花が。

干菓子器

来月は緑がより深まる季節。

どうぞ世界に平安が満ちますことを願って。