立礼 茶籠

夏の暑さも少し落ち着いた今日、立礼 茶籠のお茶会を開きました。

今回は立礼で、型よりも久しぶりの再会、楽しみながらお茶を頂けました。

茶籠は江戸時代の古い籠、お道具揃いで、仕覆も時代がかかって、扱いに注意を払いました。

茶籠お道具は 棗は鉄線蒔絵 平棗、振出は 月下松図 染付 土佐光貞画、

江戸後期 土佐派の画家の手によるものです。寛政時代、内裏屏風・障子に揮毫しています。

茶杓は牙 芋頭、茶筅筒は秋草蒔絵でした。

茶籠のお道具は 持ち主の趣向が色濃く表れます。

いいもの、すきなものを少しづつ揃える楽しみがあります。

 

茶籠を運ぶお盆は、本来四角の茶籠に対して丸を求めますが、色合いも風貌も合う、

「鎌倉彫 紅葉四方盆」といたしました。

f:id:renjikoh:20190830185811j:plain

時代 茶箱

f:id:renjikoh:20190830185843j:plain

茶箱 道具

f:id:renjikoh:20190830185921j:plain

茶碗は、濃い茶もお薄も珉平焼 「秋草茶碗」。絵柄がそれぞれ風情がありました。

建水は、鎚目エフゴ建水。

銀仕上 銀瓶を低めの翠釉鉢に灰をいれて瓶掛といたしました。

f:id:renjikoh:20190830164500p:plain

秋草茶碗(口金継)

f:id:renjikoh:20190830164631p:plain

秋草茶碗

短冊には、下田 歌子(歌)荒木 寛畝(画)

「花さかす かかくすみにも こえぬべし まてとをたねの やまとなでひこ」

なでしこ画賛を。

こちらにお花があるため、あえて添えずにおります。

店の外にはまだ蓮の花と青青とした葉が風にゆれておりました。

f:id:renjikoh:20190830163547p:plain

お菓子は今回、新潟で銘菓 新潟百花園「煌星」を村瀬 四郎「不二見焼 籠菓子器」に。オレンジピールの香りが良く、柔らかく甘すぎず美味でした。

新潟横田屋「越のひむろ」を此君亭工房「四極盆」に。

重要無形文化保持者・生野祥雲斎氏工房の作品です。

紅白が映えて美しかったです。


f:id:renjikoh:20190830163915p:plain

f:id:renjikoh:20190830164005p:plain

干菓子

お土産に頂いた新潟百花園「にいがた琥珀」、新潟名物をかたどった干菓子を頂き

ながら、ひとしきり和やかな時間が過ぎていきました。

f:id:renjikoh:20190830164230j:plain

お土産「にいがた琥珀

来月はまた新たなお道具ご紹介いたします。

最後になりましたが、

豪雨被害が一日も早くおさまりますことをお祈りしております。

 

 

 

夏の美術館

お盆で帰省されで、台風の影響で大変な想いをされた方もいらしたようですが、

大きな被害が出ずに済んで安堵しています。

いつになく暑い暑い夏ですが、夏休みはいかがお過ごしでしたか?

私達は久しぶりに店主共々 根津美術館へ参りました。

ここは毎々、海外からの方が多く訪れていらして、熱心に見入っていらっしゃいます。

庭園も季節ごとに変化があって、心地良い空間です。

「優しいほとけ、怖いほとけ」というテーマでしたが、菩薩、地蔵、不動明王などの

仏像、絵画、絵巻ものがありました。

「矢田地蔵縁起絵巻」の鬼たちがいいお顔で、脇で眺めるお地蔵様のクールな表情が

対称的で印象に残りました。

仏画や仏像にはそれぞれ約束事があり、表している物や眷属によって読み取るようになっています。

解説はほりさげればいくらでも書けましょうが、わかりやすく頭に入りやすかった

です。

小中学生の夏休みレポートにいいのでは、と感じつつ。

 

この美術館でお気に入りの室が二階の茶室、器コーナーです。

今回は夏ということで、涼を招きつつも格式もあって、という選でしょうか。

惟馨周徳 画 「潑墨山水図」が気に入りました。

 

大好きな籠の季節です。

重要無形文化保持者 生野 祥雲斎

f:id:renjikoh:20190819181532j:plain

「紫竹みの虫籠 花入」

f:id:renjikoh:20190819181944j:plain

「白竹通筒 花入」

野の花が合いますね。

次回は暑い夏のお茶会ご報告予定です。

七夕のお茶会

七夕のお茶会を開きました。

梅雨と台風などで豪雨が続きます。

九州関西の方々には、どうか被害無く過ぎてくれますようにお祈りしております。

今月は七夕。

大宮八幡で名水御神水を賜り、そのお水でお茶を点てることとなりました。

「多摩の大宮」と云われた武蔵野の地に沸いたため名水となり、今も大宮八幡宮境内の多摩清水社からは御神水が湧き出ています。

朝早くスタッフが汲んできてくれました。

 

f:id:renjikoh:20190703142155j:plain

大宮八幡宮

 

f:id:renjikoh:20190703142046j:plain

f:id:renjikoh:20190703142004j:plain

神水

蓮の手水に注ぎ、頂いた短冊を笹に飾ります。

f:id:renjikoh:20190703142447j:plain

蓮の手水

 

 

f:id:renjikoh:20190703142515j:plain

大宮八幡宮短冊

寄付には今村 紫紅「七夕そよがせ 黒き家並み 画賛」を涼しげな短冊掛に。

f:id:renjikoh:20190703143006j:plain

今村 紫紅 画賛短冊

 

f:id:renjikoh:20190703143124j:plain

本床には 流れる天の川を想い 玄法の「道」を

傍らには涼しげかつ清い白い山法師、その名も「織姫」

そして添える葉蘭は「天の川」です。

「釣舟花生」は天の川を渡らせ、牽牛、織り姫を会わせててくれましょうか。

 

香合は「かうち(交趾)糸巻 香合」

交趾は、中国南部で生産された陶磁器の一種で、ベトナムのコーチシナ(交趾支那

との貿易で交趾船によりもたらされたことに由来する名称とされています。

 

f:id:renjikoh:20190705110355j:plain

本床

西村 道爺 /大西 浄長(折紙)「四方雲龍 釜」「小型 唐銅 鬼面 風炉

蓋置は「唐銅 一閑人」

「木地 釣瓶 水指」が新鮮に映ります。

西村道爺氏は京都三条釜座に住し、表千家七世 如心斎宗左(1705~1751)の頃に活躍した西村家四代釜師です。 原叟時代から如心斎時代の名工とされ、 西村家代々「道や(弥・也・爺)」を名乗った処から、俗に「ててどうや」との呼称があります。

大西 浄長氏は千家十職釜師大西家、十二代長男。

f:id:renjikoh:20190703143933j:plain

釜、風炉、水指、蓋置

相上 俊郎「木地 内金 棗」

f:id:renjikoh:20190703144522j:plain

相上 俊郎「木地 内金 棗」内側

茶杓は成瀬 宗巨「銘 七夕 茶杓

 

f:id:renjikoh:20190703144722j:plain

茶杓 銘 七夕

涼しげな主菓子の器として、益田 芳徳「ぐらすはち」に亀廣永「したたり」を。

こちらは京都の地下水を使った、まさにこの時期こだわりのお菓子です。

f:id:renjikoh:20190703144900j:plain

主菓子

干菓子は亀屋良長「七夕」短冊を通す穴まで、きちんとあいております。

振り出しには金平糖を。

f:id:renjikoh:20190703145005j:plain

干菓子

いかがでしょうか?

ちょっといつもの七夕とは違った趣向を凝らしてみました。

次回は盛夏のお稽古となります。

皆様ご自愛くださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

お軸の紹介

梅雨を迎え気温の上がり下がりが激しいですが、お変わりございませんでしょうか。

蓮では夏に向けてのカタログ受付が始まっております。

徳川 家達(賛)山名 貫義(画)

「柿本人麿図 久るるかと みれば明ぬるなつのよを あかすとやなく山ほととぎす」

f:id:renjikoh:20190613184657j:plain

和歌の部分

f:id:renjikoh:20190613184742j:plain

上部の絵

f:id:renjikoh:20190613184820j:plain

柿本人麿 図

今月はお茶会は来月始めに開きます。

また書画、お道具をご紹介させて頂きます。

 

#書画#徳川家#山名貫義#和歌山#紀州藩日本画#蓮#掛軸#美術館

 

瀟湘八景に寄せて

瀟湘八景に想いをはせたお茶会を開きました。

「鉄 瀟湘八景 八角風炉・浜松地紋 富士釜」こちらの風炉に描かれている

のが瀟湘八景です。

今回はそれにちなんだお道具や書画を集めてみました。

瀟湘八景とは、中国の山水画の伝統的な画題となっています。

またその八つの名所のことを指します。

瀟湘は湖南省長沙一帯の地域。洞庭湖流入する瀟水と湘江の合流するあたりを瀟湘といい、古より風光明媚な水郷地帯として知られています。

北宋時代の高級官僚・宋迪はこの地に赴任した際に、

この景色を山水図として描いています。

どっしりとした八角風炉とその上の富士釜にも、松原の景が描かれています。

f:id:renjikoh:20190531175746j:plain

瀟湘八景 八角 鐵風炉

 

本床には 大綱 宗彦(和歌筆)立花 大亀(箱書)「夏月」

f:id:renjikoh:20190531181446j:plain

「夏月」

来ぬ秋の 比可りを袖に まずみせて のぼれば涼し なつの夜の月
大綱 宗彦:大徳寺四百三十五世、和歌書をよくし茶に親しむ、

又永楽保全の後援者となる。万延元年歿八十九歳

立花 大亀:臨済宗紫野大徳寺塔頭霊山徳禅寺長老如意庵庵主。

平成十七年歿百五歳大阪生

 

三代 早川 尚古斎「水雞笛 花生」には涼やかな 

下野(しもつけ)、釣鐘草、縞葦を。

水雞(くいな)の花生とは、誘い出すために鳴き声に似せて

作られたそうですが、この形が鳥笛の形ににているのでしょうか。

 

寄付には 狩野 常信「高士観瀑図」

表装共々、とても素敵なお軸です。

f:id:renjikoh:20190531181650j:plain

「高士観瀑図」

茶杓は 小田 雪窓 宗甫「銘 古渓 竹茶杓

こちらは節の下中央が割れ目があり、まさに渓 の感有り、でした。

f:id:renjikoh:20190531185150j:plain

古渓

香合は 元岡 清斎「渓山柳翡翠 蒔絵 香合」

f:id:renjikoh:20190531181904j:plain

「渓山柳翡翠 蒔絵 香合」

お棗は 熊谷 秀穂「楓蒔絵 即中斎好 糸目 中棗」

お茶碗は 「楽焼 描分 平茶碗」

梅素(造) 十代 松尾 宗吾(箱書花押)「銘 渋団扇 魚々屋 茶碗」

とても味わいのあるお碗でした。

f:id:renjikoh:20190531183935j:plain

銘 渋団扇 魚々屋 茶碗

蓋置は 手塚 桐鳳「仁清写 青楓文 蓋置」

f:id:renjikoh:20190531184119j:plain

仁清写 青楓文 蓋置

来月が梅仕事月になりますので、一足早く、

鶴屋八幡 「青梅」を帯谷 宗生「トルコ青釉 鉢」に

鮮やかな色合いながら、涼をよんでくれました。

f:id:renjikoh:20190531184633j:plain

主菓子

干菓子は銀座鈴屋の季節限定「梅納豆」を「本漆溜塗 輪花鉢」に。

こちらは甘納豆の予想を裏切る 青梅のかりかり感と酸味で嬉しい

驚きでした。

f:id:renjikoh:20190531184956j:plain

干菓子

 来月はお休みで次回は七月となります。

七夕あたりとなりましょうか。

皆様急の暑さにお気をつけください。

 

季春のお茶会

季春のお茶会を開きました。

まもなく去る平成と、春を惜しむお茶会のご報告です。

まずは本床には 真巖 宗乗「花 為誰開」の堂々たるお軸です。

この季節にお茶席によく飾られる禅語ですが、

花は誰のために咲くのでしょうか、何のために咲くのでしょうか。
ありのまま自分の立ち位置にせい一杯の力を出してただ咲いています。
 花のありのままのすがた、天真自爾の妙境に遊ぶ境地を説いています。

 

お花は 菜の花、小判草、花みずきを「南蛮 花入」に。

香合は「隅田川焼 都鳥 香合」

紙釜敷も鳥のたゆとう水のイメージで選んでみました。

f:id:renjikoh:20190426171544j:plain

本床

棚は桑小卓です。

「平建水」「板橋 蓋置」若島 孝雄「芽張柳内霞 大棗」そして

南紀 男山焼 牛染付 水指」がぴったりあっていました。

 

f:id:renjikoh:20190426171827j:plain

桑小卓


f:id:renjikoh:20190426171712j:plain

佐藤 清光「透木釜 海老鐶」

 

奥田宗春(造)小林太玄(筒箱書茶杓花押)「銘 深みどり 茶杓

隅田川焼 都鳥 茶碗」

f:id:renjikoh:20190426173142j:plain

都鳥

 

f:id:renjikoh:20190426173232j:plain

橋づくし茶碗

五代 宮川香斎のお茶碗は橋に柳の 春の風情を感じて下さい。

f:id:renjikoh:20190426172416p:plain

主菓子

「花邑」巌邑堂 。大吟醸のお酒の香りが素晴らしかったです!。

天龍寺青磁 皿」に映えました。

 

「紫野」玉壽軒は 「真塗 四方盆」に。

 中にあの大徳寺納豆が入っています。

f:id:renjikoh:20190426172213j:plain

今回の趣向を感じて頂けましたでしょうか?

お軸の花からきて、花筏、橋、川、水鳥への流れ。

来月は新緑を御題に どんなお道具と出合えるでしょうか?

皆様すてきな休日をお過ごし下さいませ。

蓮は 日曜以外は無休で営業しております!