蓮のカタログ202号は今週より受付が始まります。

秋のお道具、お軸、煎茶、彫刻、仏具はじめ、今月は短冊や色紙もたくさん掲載いたしました。
ぜひお手にとってご覧ください。

先日雨の中、根津美術館へ行って参りました。
企画展 「禅僧の交流」
美術館館蔵の墨蹟が中心ですが、無学祖元はじめ、中国の高僧と日本の弟子達の関係や交流を紹介しています。
若き日の雪舟の作品もございます。
また毎回の楽しみ、二階の茶室のお道具組み合わせですが、名残の茶 が素晴らしかったです。
他に 桃山時代の辻が花はじめ、慶長の小袖など、よくもまあ大切に保存を守り抜いてこられたなあ、と
感じ入ってしまいました。
こちらは常設の仏像もお気に入りです。
当日はあいにくの雨でしたが、多くの観光客が傘をひらいて
色濃くなった緑を楽しんでいらっしゃいました。

蓮の一品ご紹介いたします。
大観 文珠「六祖踏碓 画賛」
天保十三年歿七十七歳美濃生 丹波大梅山法常寺十世。臨済宗南禅僧堂開単。

やつれ風炉も珍しい形のものはいかがですか?
横河 三五郎(造)十二代 宮崎 寒雉(鑑箱書)「荒磯 鉄風炉(やつれ 風炉)」
寒雉は、加賀藩の御用釜師として寛文年間より続く家系で、茶人好みの重厚な釜が有名です。

暑い夏をのりきってのお茶会シーズン到来です。
ぜひ蓮のお道具、軸をご用命下さいませ。


参照:http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html

2018年08月31日のつぶやき

雷雨の中、虫音の茶会を開きました。
これからの季節にぴったりのお道具やお軸が揃いました。

立礼にて、寄付には 風情ある虫の絵の 幸松 春浦「秋虫図」。
幸松 春浦は竹圃門、洋画、南画、それぞれの影響を受け新たな絵画を模索し、作風新鮮馴和を以て知られる、日本南画院同人。

脇には行灯の明かりうっすらと 秋の草花 蚊帳吊草、桔梗、風船葛が竹旬斎「掛花入」にいけられました。
香合は北川 敏楽「蓮の実 香合」 
思わず蓮の蓮の実で作ってみたくなりました。

中谷 博峰「瓢蒔絵 養老 茶器」
日本では殺生を禁ずる法令が六百二十二年に出され七百二十年(養老四年)大分の宇佐八幡で放生会がおこのわれたそうです。
上からの姿をご覧ください。

お茶碗は萊平焼「秋草 茶碗」
萊平焼は淡路焼、伊賀野焼ともいいます。京都で尾形周平に師事した加集萊平が始めました。
黄緑釉を施したものに特色があり、他に青磁・赤絵・彩絵物・朝鮮安南交趾写などがあります。
はじめて萊平焼に出会いましたが、味わいある焼き物でした。

茶杓は海野宗泰(造)松長剛山(箱書花押)「銘 清音 しみ竹 茶杓
蓋置は青磁の夜学の蓋置です。
行灯の灯りだけでのお茶会でしたが、水指は高野 昭阿弥「色絵 二閑人 水指」で鮮やかさが生まれました。
蓋をかけると裏に柘榴の絵が。
端にしがみつく二閑人が愛らしいですね。
一閑人(いっかんじん)は、井筒形の側に井戸を覗き込むような姿の人形がついている。
閑人(ひまじん)が井戸を覗いているようなので別名「井戸覗き」ともいうそうです。
両側に人形があるものは二閑人、井戸枠だけで人形のないものは無閑人。勉強になりました。





お菓子は この時期旬のマスカットの「旬の雫」
瑠璃色の蓮華で頂きます。
干菓子は御山杉・焼印の四方盆に末富「行雲流水」と梅花亭「さざれ石」が
素晴らしいグラデーションになっています。




来月はどんなお道具と出合えるでしょうか?

 

2018年08月10日のつぶやき

お盆でお墓参りをされる方が多いと思いますが、*磬という仏具をご存じでしょうか。
広辞苑によりますと、【けい】「中国古代の楽器で、板や石をへの字形につくり、それを吊りさげて打ち鳴らす」
とありますが、太鼓類(膜の張ってある楽器)を除いた全種類を指す、体鳴楽器のことだそうです。
銅や響銅などの金属製碗状の本体を、一本の棒でうちます。
宗派、流派によって異なりますが、声明の合図に用いられるそうです。
同じ漢字で【きん】と呼ぶものは、読経の際に打ち鳴らす、銅製や鉄製の鉢形をした仏具で、銅鉢となります。

鳳凰文 磬」
時代有。彫りも細かいです。
高19×30.5×1.5

こちらは縁に「中原大宮檀方中明治四十一年七月中原山什四十一四」彫有。
高1.2×23.6×12.8

ブロンズレリーフもご紹介いたします。
朝倉 文夫 作。
女性像 レリーフ
台東区立朝倉彫塑館をご存じですか?
私は改装前に訪れておりますが、本当にくつろげる素晴らしい空間と御庭、日本家屋です。
厚1×径15.4

市橋 敏雄 作。
孔雀のレリーフ
新潟出身の作家です。
高30.3×27.4

今度蓮のブロンズ像たちも ご紹介いたします。

蓮では8/13〜19まで 夏期休業を頂きます。
お電話、FAX、メイルは通じますが、お返事は翌週になる場合が
ございます。ご了承下さいませ。
皆様 すてきな夏休みをお過ごしください。

2018年08月06日のつぶやき

八月に入り、本日よりカタログの受付が始まりました。
今月はなんと、200号となりました。
毎月こつこつと続けてきてここまできたのだなあ、と感慨深くこの数字を眺めました。
長年蓮を支えて下さっているお客様への感謝をこめて、また、これから出会うお客様共々、
末永くお気に召して頂けるものをお届けしたい、と願っております。

記念すべき号は、吉井勇・井口東白子・山口誓子・前田春声をはじめ、
初代首相(どなたかおわかりでしょうか?)軍人・公家・僧侶・まで、*幅ひろい書を
ご紹介しております。
暑い中にも時折涼しい風を感じるときがあります。
お道具も秋ものに移って参ります。
散華盆、鐘、燭台など、仏具もございます。
併せてご高覧下さいませ。

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2018年07月30日のつぶやき

2018年07月26日のつぶやき

厳しい暑さが続きます。
なんど言葉に出しても暑さが過ぎぬなら、涼やかな籠に草花をいけたり、そのまま飾って涼を感じてみませんか?
先の 智美術館で目にいたしました、あの籠の名品は手元におけずとも、
蓮では気軽なものを多数取り扱っております。
この夏、いかがでしょうか?
水谷 六々斎「竹籠」
一見どれも同じにみえるかもしれませんが、竹表面の一皮を削って染める「着色法」、
竹の脂を抜く「柔竹法」、竹を二枚重ねて編む「二枚がけ」など、
その取り扱いによって色合いも変わります。
組み方も、「ざる目」「四つ目」「もろ目」など。
編み方は「縄編み」「松葉編み」など、
一本の竹にこれほどの美を見いだせる感性と、それを形にしてしまう技にため息が出ます。

作者は不明ながら、どの花をいけよう、と創作意欲がかきたてられる籠です。

もっと気軽に自宅の草花をさしてみるだけでも、気持ちがよいものです。

秋が年々短くなってきましたが、次回カタログはいよいよ200号となります。
長年支えて頂いたお客様の御期待に添う、秋の品々をご用意して、
来月はじめにはお届け申し上げたく、よろしくお願い申し上げます。
皆様くれぐれもお大切にお過ごし下さいませ。