高砂

1月31日、今年最初のお稽古は初釜には遅いけれど、
最近お茶のお稽古に顔を出してくれる中国人留学生のFくんが、
結婚したばかりなのをお祝いして、おめでたく高砂に。

寄付は
「待花」伏見宮 邦永親王筆 (打雲金泥筋 短冊)91308614
「山のははのどかにみえてかすめども またるる花はなおもつれなし」
江戸中期の皇族で、伏見宮十四代当主。伏見宮貞致親王第三王子。

本床のお軸は
「千秋楽撫 民萬歳 楽延寿〜相生之松風 颯聲 娯無」小堀 宗中 筆  91507270
小堀宗中は、幕臣遠州流八世、茶家小堀家を中興、茶器の鑑定に長じた。
書画を良くし、定家流の書、一行書、画賛、詠草に優れる。慶應三年歿八十二歳
別号 名/政優/正広/大膳。 号/和翁/大建庵/塩味老人。
「千秋楽は民を撫で、万歳楽には命を延ぶ。 相生の松風、颯々(さつさつ)の声ぞ楽しむ。」
爺さんは、住吉、婆さんは高砂、遠く離れて住んでいても、夫婦の心は通い合う相生の夫婦。
「秋」が年月を意味し、千年も先まで楽かれと。
新婚のFくん、意味が読み取れたでしょうか?

「古銅 耳付花入」に椿が可憐です。

2月に高輪プリンスで行われる茶会のリハーサルで、袴でお手前のお稽古です。

「芦屋 竹梅地文 真形釜」
Fくんは釜マニアで、釜への愛情は新婚の奥様へのと同じくらいではと思うくらい。
お湯の沸く音にもうっとりと耳を傾けています。

「時代 桑 炉縁」
「唐松 蒔絵中棗 幸斎(造)」
茶杓“砂高”」大徳寺503世9代管長 瑞巖 宗硯

「瀬戸 黒 茶碗」大野 鈍阿(造) 70114016

「洲浜紋 三島茶碗 好み六十一の一(箱書き)」蜂谷 宗由 91506848

「南京 草花染付 水指」90916183

「交趾釉 松透 蓋置」中村 翠嵐(造)  91507309
華やかでとても綺麗な蓋置です。

「片口鉢」大迫 みきお(造)  91506894
菓名「舞い姿」栗餡を黄味ソボロで包んでいます。
薄紫色の蝶々が舞っていますね。

月に一度のお茶のお稽古ですが、
お道具やお花やお菓子から移りゆく季節を感じ取られて、心豊かになります。
今年一年また楽しく続けられればと思います。