炉開き

先月11月の終わりに茶道稽古を行いました。炉開きです。
穏やかな晴天の日も多く暖冬と言われていますが、
急に冷え込む日も増えて来て、炉開きとともに本格的な冬の到来を感じます。


塗の長板に上品な水指が映えます。
土井 庄次「尾戸焼  山水ノ絵 水指」
父、幸吉に師事し、土佐藩窯としてはじまった尾戸焼を継承。


釜は「竹梅地紋 真形釜 古作」


有沢 宗滴「出雲焼 萬歳絵 茶碗」


手塚 充「紅安南写 茶碗」91602570

寒い季節、お茶碗をしっかりと温めてお茶を美味しくするようにと、
先生から指導が入ります。


高台寺棗 「乱菊
方谷 浩明 (花押・筒書書)小堀 定泰(識)
「銘 秋の野 茶杓 以江狐蓬本堂古竹」


本床掛軸
三条 実美
「菊契千秋  あき毎にちぎりかはしてさく菊は君が千とせのかざしなりけり」
正一位大勲位公爵、太政大臣、総理大臣等歴任、明治政府の最高首脳の一人。
菊の花が自然に開花するのは一般的に10月20日頃〜12月20日頃だそうです。
1年の中で一番菊を楽しめる時期とも言える季節にぴったりのお軸です。

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「古銅 耳付 花入」
店の庭先の一輪の侘助椿が炉開きのお稽古を引き締めてくれています。
シンプルに花は野にあるようにと生けられています。


音羽焼 波千鳥 角鉢」
可愛い黄身餡の水仙のお菓子に良く合います。

新たに冬を迎えるという季節の区切りから始まるという事で、
炉開きはお正月と同じ意味合いをもつ大事な日だそうです。
まだまだ未熟なので、お手前のお稽古だけでいっぱいいっぱいですが、
移り変わる季節の空気を感じながらお茶を点てられるよう精進したいと改めて思いました。

今年もいよいよ年の瀬となりました。
皆様が良い年末年始を迎えられるようお祈りいたします。

蓮・慈光美術は12月29日(火)から1月6日(水)の間、冬期休業とさせて頂きます。
その間、電話によるご注文、発送、お問い合わせなどお受け致しかねます。
何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。