展覧会記

うらめしや〜、冥土のみやげ展

芸大美術館で開催中の三遊亭圓朝コレクションを中心とした幽霊画の展覧会に足を運びました。 日本美術史における「うらみ」の表現をたどれるひんやりする展覧会でした。 (もともと震災後の2011年に開催予定だったそうですが延期されたそうです。) 怪談噺で…

新潟大地の芸術祭 蓬莱山

お盆が過ぎるとすっかり涼しい東京です。西日本の方に台風が来ており心配です。 新潟で大地の芸術祭が開催されています。早足でしたが数カ所だけ見てきました。 少しご紹介します。芸術祭メイン会場のキナ−レでは蔡國強「蓬莱山」が開催されていました。 中…

福岡 鞍手郡 長谷観音

すっかり春の陽気につつまれはじめ、木の芽がいっせいにくすぶりだしました。 今回は日本三大長谷寺のひとつで、重要文化財 木造十一面観音立像を宝蔵されている、福岡県鞍手郡の『長谷寺』に足を運びました。長谷観音の呼び名で親しまれる長谷寺のご尊像正…

福岡 観世音寺

福岡県太宰府市の観世音寺に足を運びました。 福岡の観世音寺(かんぜおんじ)と言ってもピンと来ない方の方が多くいらっしゃると思います(残念なことですが)。 『源氏物語』にも登場する観世音寺は、天智天皇が、母君・斉明天皇の冥福を祈るために発願さ…

博多 聖福寺を訪ねて

博多は、京都に次いで禅寺が多いといわれています。 ご存知の通り、中国から南宗の時代、日本に禅宗が伝来し日本的な宗教として支持を集めました。 当時の博多は中国などの他国との貿易の拠点でありました。今回はそんな博多にある、日本で一番古い禅寺「聖…

菅 木志雄展

少し前ですが、ヴァンジ彫刻庭園美術館の菅木志雄展を見に行きました。 〈一過性の世界〉の構築に賭けられた「もの」「状況」「場」。 真っ二つに切られた丸太。美術館の展示空間を占拠しています。 菅木志雄氏は岩手県盛岡市で生まれ、多摩美術大学油画科で…

五木田 智央 THE GREAT CIRCUS

千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館で開催中の五木田 智央「THE GREAT CIRCUS」に足を運びました。 山の中にある静かな美術館ですが、収蔵する現代美術のコレクションは一流です。 広大な敷地には噴水池や野外彫刻も点在しています。 恐竜みたいな見た目の鳥が…

ヴァンジ彫刻庭園美術館

まず蓮から夏期休業のお知らせです。 8月10日(日)〜8月17日(日)の8日間、誠に勝手ながら夏期休業とさせて頂きます。 この間の商品の出荷、お電話・メール等へのご対応は休止させて頂きます。どうぞご了承下さい。 FAXでのご注文は受付しておりますが、対…

静岡 とらや工房・東山旧岸邸 カタログ159号

先月に用で静岡に足を運んだ際、御殿場にある東山旧岸邸と、その敷地内にあるとらやの工房とカフェに寄りました。 東山旧岸邸は首相・岸信介氏の自邸として1969年に建築家・吉田五十八氏に設計されました。 岸信介はその晩年の17年間を御殿場で過ごしました…

Kawaii日本美術―若冲・栖鳳・松園から熊谷守一まで―

先日恵比寿駅から歩いて山種美術館にて開催されていた「Kawaii日本美術」展に足を運びました。 錚々たる作家達。蓮でも扱う名が並びます。時代を超えて人々の心を捉えてきた「かわいい」の日本文化から注目し構成された展覧会でした。無邪気な子ども、犬や猫…

オフィーリア -ラファエル前派展-

今年の2/14金曜日、東京は二度目の大雪を迎えました。 前回は、受験時期と重なり受験生には本当にお気の毒でした。今回はおりしもバレンタインデーしかも花金。交通難もものともせず、幾組の恋人達がプレゼントを手渡せたのでしょうか。雨なじりになると聞い…

木喰仏 微笑の誘い②

越中木喰仏巡り第二弾です。(旅の前半記事はこちらへ) お次ぎは長岡市小国の真福寺(しんぷくじ)へ向かいました。 階段をのぼり、夏の蝉たちが大合唱している杉林の参道を行くと… 一木造り仁王尊の巨像が納められた仁王門が現れました。 1本のケヤキの木…

木喰仏 微笑の誘い①

今年の夏、北海道から鹿児島まで日本全国にて千体以上彫られたという木喰上人の「木喰仏」を見に越中を回ってきました。言葉にならない程感動しました。 二回に分け、記事に紹介致します。木喰仏を彫られた木喰上人は、山梨県身延生まれで、生涯に三度改名し…

井戸茶碗 戦国武将が憧れたうつわ

青山 根津美術館で開催されています、高麗茶碗の王者といわれる井戸茶碗の展覧会に足を運びました。 井戸茶碗は「一井戸、二楽、三唐津」と云われる三代茶碗の王者です。 井戸茶碗の中で名物手井戸を大井戸と言います。 大井戸茶碗の著名なものに、喜左衛門…

ガーダー・アイダ・アイナーソン

先日表参道ラットホール・ギャラリーにて展示はもう終了していますが、 Gardar Eide Einarsson 「I Am The Only Free Man On This Train」を拝見致しました。 ガーダー・アイダ・アイナーソンは、1976年ノルウェー生まれ、ニューヨークと東京を拠点に活動す…

竹内栖鳳展

先日竹橋の東京国立近代美術館で開催されておりました「竹内栖鳳展」へ足を運びました。 栖鳳の代表作から初公開の作品まで約110点が一同に揃う素晴らしい展覧会でしたので記事にご紹介! 竹内栖鳳(たけうちせいほう/1864−1942)は近代日本画の先駆者で、戦…

国宝 興福寺仏頭展

東京藝術大学美術館で開催中の「国宝 興福寺仏頭展」に足を運びました。 今回の中心は、15世紀初頭火災で長年行方不明だった白鳳時代の仏像仏頭です。 平安末期、飛鳥の山田寺から運びこまれた巨大な白鳳時代の銅造仏像は、東金堂の本尊、薬師如来として安置…

牛久大仏

あっという間に8月上旬です。 カタログ151号、暑い中たくさんのお問い合わせ誠にありがとうございます。 ご覧になられたことある方もいらっしゃるかと思いますが、足を運んだ際驚きましたので記事に致します。 正式名称「牛久阿弥陀大佛」は、茨城県牛久市に…

「史上最高額」の写真家 アンドレアス・グルスキー

大盛況のグルスキー展ですけれども、さっそく足を運びました。人が多かったですね。 Andreas Gurskyは、ドイツ・ライブチヒ 1955年生まれ。 写真史に「タイポロジー(類型学)」という新しいジャンルを確立した巨匠ベッヒャー夫婦に師亭し、現在現代アート分野…

ハラミュージアムアーク群馬

今月号カタログ受付が始まりました。 本日はたくさんのお問い合わせ頂き誠にありがとうございます。さて、本日の記事は先日に引き続いてまたしても原美術館です。 といっても原美術館の群馬県バージョン、HARA MUSIAM ARCについてご紹介致します。 原氏が群…

ソフィ・カル『最後のとき/最初のとき』

品川の原美術館で開催されていたソフィ・カル『最後のとき/最初のとき』に足を運びました。 展示はすでに終了しましたが、記事として紹介します。展示を見た人らと作品について話すと 「いわゆる優等生な女性作家というイメージもある…」 「…自分の今の健康…

六本木・森美術館LOVE展記念のアカデミーヒルズでの講演より考えたこと

武者小路 実篤「天に星 地に花 人に愛」http://jikoh.co.jp/?p=10753詳しい情報あります。 実篤86才の筆は、屈託ない朴訥さをもったものですね。 普段は店の中での事が中心ですが、たまには足を伸ばして 六本木アカデミーヒルズにて, LOVE展 記念シンポジウ…

東京国立科学博物館

科博に足を運んだ際の記録を少し掲載します。 東京国立科学博物館は、実は施設は、東京都の2か所と茨城県つくば市の1か所、計3か所に分散しています。上野、新宿分館他に茨城県つくば市に所在する筑波実験植物園と資料館があります。 皆さんご存知。トゥルカ…

サツキ盆栽

先日上野公園でサツキ盆栽の品評会がひらかれていました。サツキはツツジ科の植物で、山奥の岩肌や渓流沿いに自生します。 日本で最も庭木に用いられる植物であるという統計が出ています。(要出典) 何点か撮影してきました。作者や作品名は控えておらず、…

ダヴィンチ展

盛期ルネサンスの代表巨匠2人が上野の森にやってきていました。まずは東京都美術館のダ・ヴィンチ展。 生前の天才が残した手記がたくさん来ていて、それはもうどれも興味深かったです。 万物の尺度としての人体、科学・人間心理の総決算としての絵画。 その…

彫刻の森美術館

先日、箱根彫刻の森美術館に初めて足を運びました。 込み入った事情で、日本中のあらゆる美術館や博物館を巡礼しなければならないのです。 宇治野宗輝さんの『「ポップ/ライフ」2013年7月15日(月・祝)まで』が開催されていました。 よかったです。3年前の…

大神社展

さてお待たせしました。開催中の東博の『大神社展』レポートの時間です。 毎度の事ですが、すごい人でしたが、質量ともに圧倒的でした… 全国の神社から国宝重文が160件,神像彫刻が40体(多くが木彫)という日本神道でのかつてない規模の展覧会です。今後もし…

蛭子能収・根本敬展

かわいいです… さっぱりとしたミニマルな線のものがわりと好きなので白泥の急須はどんなものでも好きです。 作家名:陳 氷興 作品名:「唐物白泥ぼうふら」 メモ1:状態良・一度使用済・肩に押印・合箱 サイズ:高12.2×径14.7 cm 商品番号:97071635 バレン…